日本アンテナ株式会社(本社:東京都荒川区、代表取締役社長 瀧澤功一、以下日本アンテナ)は、自社で開発した防爆※1アンテナと、パートナー企業である株式会社PALTEK(本社:横浜市港北区、代表取締役社長:矢吹尚秀、証券コード:7587、以下PALTEK)が販売するGuangzhou Robustel LTD(以下ロバステル社)の産業向けLTEルーター「R2000」が、三菱重工業株式会社(以下三菱重工)が開発するプラント巡回点検ロボット「EX ROVR(エクスローバー)」に採用されることが決定しましたのでお知らせします。
今回採用された三菱重工が開発するプラント巡回点検ロボット「EX ROVR」は、引火性ガスの中でも自らが出す電気火花や熱などで爆発や火災を引き起こす危険性を抑えた防爆性能を有するプラント巡回点検ロボットです。
高い走破性能を有し、階段昇降を含むマルチフロアを自律で移動することができ、可視カメラ、熱画像カメラ、ガス検知器、マイク等を搭載し、可視画像、熱画像、ガス濃度などのプラント情報を自動で取得することが可能です。
日本における国内防爆指針および欧州をはじめ世界で広く採用されている防爆認証のATEX/IECEx※2に適合した防爆設計で、可燃性ガスのある危険場所(Zone1※3)で安全に使用することができるものとして開発されています。
1) 海外通信キャリアでの認証を取得したLTEルーター
ロバステル社のLTEルーターは日本を始め、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアなどの20以上の携帯電話キャリアで認証を取得しているため、日本国内のみならず海外においても迅速にIoTインフラを構築することができます。プラント巡回点検ロボット「EX ROVR」は動くセンサーとしてプラント内でのIoTシステムを構成し、海外での利用も想定されるため、海外通信キャリアでの認証取得は必須となります。
2) 防爆対応のアンテナ開発
プラント巡回点検ロボット「EX ROVR」に搭載されるアンテナは防爆対応が必須となるため、パートナー企業であるPALTEKの協力のもと、グローバルLTEに対応した防爆アンテナを新規に共同開発することで三菱重工のニーズに対応しました。現在、LTEルーターとアンテナのセットで各国での通信認証は取得中です。
日本アンテナは、これからも電波をコントロールする技術により、IoTを活用した危険箇所での産業用ロボットにおいて、お客様と共に課題解決に取り組むことで、通信業界の技術の発展に貢献し、みなさまの生活を豊かにすることを目指します。
防爆とは、爆発性雰囲気を生成するおそれのある危険箇所で、電気機器から発生する火花や高温による爆発性雰囲気の点火を防ぎ、電気機器を安全に使用するための考え方です。爆発事故が起こりうる可能性のある場所を危険箇所と呼び、危険箇所には、必ず防爆電気機器の設置が義務付けられています。
IECExは、爆発性雰囲気下で使用する機器の認証に関する国際システムで、その品質評価規定はIEC(国際電気標準会議)が作成した規格に基づいています。ATEX指令は、IECExをベースに、爆発性雰囲気下で使用する機器および保護システムをEU(欧州連合)市場に投入するまでに適用しなければならない安全衛生上の必須要件および適合性評価手順について定めたものです。どちらも同じ規格に沿っているため、技術的内容について基本的な違いはありません。
日本国内で使用できる防爆製品が適合している防爆規格の指針には、日本固有の構造規格に基づく「ガス蒸気防爆2006」、IECの考え方を取り入れた「国際規格に整合した技術指針2008」IEC規格に完全に整合させた「国際整合防爆指針2015」の3つの指針があります。IEC規格におけるZone1は、”通常の状態において、爆発性雰囲気をしばしば生成する可能性がある箇所”と定義されています。
PALTEKは、1982年の創業以来、日本のエレクトロニクスメーカーに対して国内外の半導体製品の販売のほか、ハードウェアやソフトウェアなどの設計受託サービスも提供し、お客様の製品開発のパートナーとして仕様検討から試作開発、量産までサポートしています。 |
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